「終わる感」「続く感」

さて、前章で作ったメロディーですが、「これで終わり!?」と思った方は多いと思います。「CDで聴く曲はもっと長いよ!こんなんじゃ 子供だよ!」

はいはい、あわてない、あわてない。

前章で作った曲が「これで終わり!?」という印象を与えたのは、あのメロディーの最後の音に秘密があります。もう一度聴きなおしてみま しょう。

この曲はハ長調です(ハ長調だのイ短調だのについては、編曲編のここで詳しく説明します。今はただの呪文だと思っていていただいて結構です)。ハ長調はピアノの鍵盤のドからド まで、白い鍵盤だけを順番に叩いたときに出る音階ですね。

問題は、前章で作ったあのメロディーが「ド」で終わっていることにあります。

ハ長調における「ド」のような音を、「主音(またはトニック)」といいます。「トニック」はメロディーの 中で最も落ち着く音・・・別の言い方をすれば、最も「終わり感」が強い音なのです。

では、あのメロディーの最後の音だけをこのように変えたらどうでしょう?

今度はまだ続きそうな感じがしてきましたね。最後の音を「ド」から「ソ」に変えただけなのですが、「続く感」が出てきました。この場合 の「ソ」を「属音(またはドミナント)」というのですが・・・これは編曲編のここでやりましょう。

ともかく、「終わる感」と「続く感」をコントロールすることができれば、あなたのメロディーの幅はぐっと広がります。

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