もっと詳しい「度数」

来ちゃいましたか。この知りたがり屋さん(笑)。

実は、前の章でお話した度数だけでは、メジャースケールの度数しか表現できないのです。例えばマイナースケールにおいて、「主音・ドとラは何度の関係なのか?」という問いに対しては、前の章の知識だけでは答えられません(マイナースケールでは、ラは半音下がりますからね)。

で、すべての音の間隔を度数で表現するために、「長/短」とか「増/減」とか言う言い方があるのです。

以下の説明は、厳密には間違っています(厳密な説明は、このページの後半に書きます)。しかし、簡単に覚えるためには(以下、すべて「主音・ドに対しての度数」です):

  • メジャースケールにおける度数は前章で説明した通りですが、「メジャースケールにおける度数である」ことを明確にするために「長○度」と言います。
  • マイナースケールの場合、「マイナースケールにおける度数である」ことを言うために「短○度」と表現します。メジャースケールとは違う音を取る音(ミ、ラ、シ)は、それぞれ、「短3度」「短6度」「短7度」となります。
  • メジャースケールとマイナースケールで同じ音を取る音(ド、レ、ファ、ソ)のうち、レ以外の音を「完全○度」と言います。主音・ドとファは「完全4度」、ソは「完全5度」となります。
  • レは「長2度」です。

これでもまだ表現できていない音がありますね。ド#とファ#です。

  • 「長○度」または「完全○度」より半音高い音を「増○度
  • 「短○度」または「完全○度」より半音低い音を「減○度

と言います。つまり、ファ#は「増4度」または「減5度」です。

ド#は?

これは「短2度」です。

前に書いたように、この説明は「厳密に言うと間違っている」ので、ド#とレについては例外が発生してしまうのですが、僕の経験上、これが一番覚えやすいように思います。

では「厳密に」言うと?

度数は、ある音と別の音との間に半音がいくつ挟まっているかで決定されます。

2つの音の間隔が、半音で数えた時に:

  • 0:完全1度
  • 1:短2度
  • 2:長2度
  • 3:短3度
  • 4:長3度
  • 5:完全4度
  • 6:増4度または減5度
  • 7:完全5度
  • 8:短6度
  • 9:長6度
  • 10:短7度
  • 11:長7度
  • 12:完全8度(オクターブ)

となります。これなら「主音が何か」とは関わりませんし、すべての音が表現できます。

さらにさらに厳密に言うなら、これらの度数の表現方法は(特に「増/減」について)調によって変わります。ある調においてダブルフラットやダブルシャープを使っている場合、これを「重増/重減○度」と言うのですが・・・もういいですよね(^^;)

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