EQ(equalizer)は、音質を変化させるエフェクターです。たとえば、高域がもっと欲しいな、とか、低域が足りないな、と感じたら、その部分を上げたり下げたりすることで音質を変えることができます。
これは、Pro Toolsのパラメトリック・イコライザーです。
パラメトリック・イコライザーは
- Frequency:ブースト/カットしたい周波数
- Q:Frequencyを中心とした、前後の周波数への影響範囲
- Gain:ブースト/カットさせる量
の3つのパラメーターで音質を変化させていきます。
使い方のコツとしては、以下のようなものが挙げられます。
- Qの幅に注意
あまり狭くするとレゾナンスのような不自然な音が生まれます。あまり広げすぎると不必要な部分まであがってしまい、結果的に音がこもったり、レベルをオーバーしたりの原因になります。注意深く音を聴きながら、最適な幅を見つけて下さい。
- どちらかというとCutする方向で
この辺は意識の問題で、「そうすべき」という話ではないんですが、例えば「音の抜けが悪いな」と思って中域を上げ、結果として音がこもってしまい、それをカバーするために高域を上げ、そうしたら存在感がなくなってしまったので低域を上げ・・・で、結局「全部乗せ」になってしまうという、ある意味「最悪のループ」に入ってしまいます。レベル調整のときもそうなんですが、BoostするよりはCutする方向で考えておいたほうが、理性的に進みやすいかなと思います。
- 「ないものはない」
ミもフタもありませんが(^^;)、例えばあまりにひどい状態で録音された音をなんとかしようと必死にEQしても、使える音にはなりません。これは、もともとの素材にその周波数が存在していないからであり、ないものを上げようとしても上がりません。当たり前に聞こえるかもしれませんが、これは大切なことです。録り直しもできない場合は、音質の悪いパートに、その他のすべてのパートの音質を合わせていくしかありません。逆に言えば、録音時点での環境がいかに大切か、ということです。
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