c 最後に
確認

様々なエフェクターを使い、レベルを調整し、これでいけると思ったら、ヘッドホン環境とスピーカー環境の両方でミックスした音を聴いてみましょう。ヘッドホンも、可能ならモニター用ヘッドホンと、mp3プレイヤーで使っているようなインナータイプのヘッドホンの両方で確認してみると良いでしょう。僕の場合、通常のミキシングはSony MDR-CD900STで行い、これを非圧縮のまま(mp3にせずに)iPodに入れて、SENNHERISER MOMENTUM FREEで聴きなおします。

しつ聴きなおすのは、たいてい翌日の朝と夕方・・・つまり出勤時と帰宅時です。

これの利点は、前の日の夜に、頭がこんがらがってミックスした状態が本当に正しいのかどうか、翌日、リフレッシュした耳でもう一度確認できるという点です。真夜中に書いたラブレターが、翌日読み返してみるとものすごく恥ずかしい内容だったりするのを防ぐためです(^^;)。

最終的にリリースするまでに、この工程を2〜3日繰り返します。これは、その日の体調や街の騒音の状態によって聴こえ方が変わるからであり、2〜3日繰り返して気になるところがなければ、まぁOKであろうという考えからです。興味のある方はやってみてください。日によって時間によって、同じミックスなのにびっくりするくらい聴こえ方が変わりますよ。

で、MOMENTUM FREEとCD900で音が違う場合、僕の場合はCD900の音を信じます。MOMENTUM FREEは、スタジオモニタリングレベルで非常にクリアに音を再現してくれますが、それでもやはりインナーヘッドフォンであり、ミキシング目的で作られているわけではないからです。なので、MOMENTUM FREEで聴いたとき、思っていたものと少し違ってるなと思っても、CD900でOKならOKとします。しかし、その差があまりに激しいときは、CD900で再調整します。というのは、ほとんどのリスナーはmp3プレイヤーのインナータイプヘッドホンで僕の曲を聴くだろうと想像するからです。でも、だからといってそこにすべてをあわせてしまうと、僕が本来求めている音とは違ってしまいます。本来の音は(おそらく)CD900が出している音だろうと思っているし、マスターが悪ければmp3にした時にもっと悪くなることは簡単に想像できるからです。

しすべてのヘッドホンやスピーカーに対して完璧に最適なミックスを行うことは不可能でしょうが、ある程度のバリエーションには耐えられるようにミキシングしておきたいものです。

ミキシングとは、あなたの音楽のレベルを左右するとても大切な作業であることを忘れないでください。

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