プライド

例えば「まだ売れていないあなた」のところに仕事の依頼が来たとします。今までやったことのない分野の曲の制作依頼です。あなたはその分野が嫌いで、できればそんな仕事はしたくないと考えています。

それでもあなたはやりますか?

答えはもちろん「Yes」です。

通常、依頼者は、その人の得意分野を依頼してきます。あまりにかけ離れた依頼をすることはありません。そんなことをして妙な曲を作られたら会社が損をしますので、そんなリスキーなことはしません。なので、こんな話はあまりない話かもしれませんが、これに似たような状況はあります。

「もっとキャッチーにしてよ」とか「○○さんの曲みたいな感じで」とか。

これらの言葉は、あなたのプライドを傷つける結果になるかもしれません。けれど、「まだ売れていないあなた」はこれをやらなければなりません。なぜなら、それは音楽を販売して利益を追求している会社が綿密な市場分析の結果はじき出した「最も効率的に利益を上げる方法」だからです。

それが「職業」です。

自分の作る曲に「妙な」プライドを持ってはいけません。販売の邪魔になるだけです。

もしプライドを持つなら、それは「売れる曲を書く」「ニーズに合わせる」というプライドであるべきです。それに、売れるチャンスはどこに転がっているかわかりません。「まだ売れていないあなた」に仕事の内容を選ぶ権利などないのです。

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