コード進行例(III)

(5) (マイナースケールで)VI - VII - Im (A♭ - B♭ - Cm)

(4)とは逆に、今度は上がっていきます。ロックやヘビーメタルなどではよく使われるパターンですが、メジャースケールの中に突然混ぜ 込んでもいい効果が生まれます。


<バリエーション>

IIm - V7 - VI - VII - I (Dm7 - G7 - A♭ - B♭ - C)

これが「メジャースケールの中に混ぜ込む」バリエーションの例です。前々章でお話した「ツー・ファイブ」から、素直にトニックに戻るのではなく、一度マイナースケールのパターンを追加することで一瞬 調性が変わり、終止に変化が生まれます。



(6) (マイナースケールで)IVm7 - VII7 - IIIM7 - VI7 - IIm7 - V7 - Im - I7
(Fm7 - B♭7 - E♭M7 - A♭ - Dm7 - G7 - Cm - C7)

ベースが4度の間隔を保ちながら平行に下降していきます。個人的にはなぜかコール・ポーターを思い出してしまうので「コール・ポーター 進行」と呼んだりしています(あくまで「個人的に」ですよ)。でも、シャンソンの名曲「枯葉」を思い出す人の方が多いでしょうね。



(7) I7 - IV7 - I7 - I7 - IV7 - IV7 - I7 - I7 - V7 - IV7 - I7 - V7
(C7 - F7 - C7 - C7 - F7 - F7 - C7 - C7 - G7 - F7 - C7 - G7)

俗に「スリーコード」と呼ばれる、典型的なブルース進行です。7thの応酬ですね。ここではベースがうろうろ動いていま すが、このような、ブルース・ジャズでよく使われるベースの動きを「ウォーキング・ベース」と言います。コード進行としては単純に思われる かもしれませんが、これがどうして。ノリの良さは請け合いです。Iだけをマイナーに変えてもハマりますよ。

<Black and White -featuring 神近ベック-> by Takayuki Nishioka

(ここではキーはGm)

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