生ドラム打ち込み時のガイドライン

ガイドラインについてはここにも書いてありますが、ここでは特にドラムに絞っていくつか挙げてみましょう。


<3つ以上同時に叩かない>

ここに書いてあることと同じです。

バスドラ・ペダルハイハットを除く、手で叩く楽器(スネア、タム、シンバル、etc)を、3つ以上同時に鳴らしてはいけません。(手が二本しかないんだから、そんな演奏は不可能でしょ?)。これは、ドラムにフィルを入れるときによくやる失敗です。例えば「ハイハットで8ビートを刻みつつフィルインを入れる」という動作は、生ドラムでは不可能です。この場合、ハイハットは休みにするか、ペダルハイハットに切り替えるかしなければなりません。


<パラまたはパラディドルで叩いている時に別の楽器を鳴らさない>

前の章でお話したことが、ここで効いてきます。パラまたはパラディドルで叩かなければならないような局面のとき、バスドラとペダルハイハット以外の楽器を同時に鳴らすことは不可能です。ドラムのフレーズを作ったら、自分で叩くマネをしてみて、物理的に不可能なフレーズになっていないかどうか確かめてみるとよいでしょう。


<同じクラッシュ・シンバルを2回以上連続で叩かない>

実際のドラムでは違反ではありません。が、これを機械で再現すると、音があまりにも均一なためにかえって不自然になりやすいのです。なので、機械で再現するときは、
L・Rに定位させた別のシンバルを順番に連続で鳴らすといいかもしれません(これは本物のドラムでもよくやる方法です)。その時には、左右のクラッシュの音程は少し変えておきましょう。

ちなみに、「不自然になりやすい」のを逆手にとり、テクノではこのようなL・R配置をすることはまずありません。同じシンバルを何度でも叩きましょう(笑)


<ダブル・アクションのベロシティー>

R&Bで多用される、バスドラの2連打「ドドッ!」というヤツです。あれは「ダブル・アクション」という技法で演奏されており、簡単に言うとビーターのペダルの上を足をスライドさせるようにして2回連続でバスドラを鳴らす技法です(これを「スライド奏法」というそうです)。なんとなく想像できるのは、「それは難しそうだぞ」ということと(^^;)、「まったく同じボリュームで鳴らすのは至難の業だろうな」ということです。試しにお手持ちの機械で、まったく同じ音量で16分音符で2回、バスドラを連続で鳴らしてみてください。ものすごく不自然です(^^;)。最初の一発目は、少しベロシティーを下げてあげると、かなり自然に再現できます。

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