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コードを聴き分けよう (3) トップ音 

こ れはオプションです。通常は、(1)と(2)でコードの流れはわかります。これ以上詳細な音構成は、少なくともアイデアをメモしている段階では必要ありま せん。しかし、コード進行の中でトップ音が重要な役割を果たしている場合や、構成音の順番が大切な場合は、この章の話を参考に、より正確にコードの構成音 を確認してみましょう。

ベース音の相対感覚をつかみ、コードネームまでわかったら、より正確にコードを把握するために、今度 は最高音に注目してみましょう。なぜなら、コードが把握できたら、最高音がわかれば、コードの構成音をその音がトップにくるように転回すればいいからで す。最低音と同じように、最高音は聴きとりやすいはずです。

これをやることで、正確なコードの音構成がわかると同時に、(2)で認識したコードの修正を行うこともできます。(2)で認識したコードでは使用しないはずの音が最高音で鳴っていた場合、それは(2)での認識が間違っていたことになります。

それでもどうしても思ったような響きにならない時は、(「ベース音と最高音は合っている」という前提で)弾いている音のうち、ベース音と最高音以外の中間音を、上下1音くらいの範囲で動かしたり、追加/削除したりしてみましょう。段々、目的の響きに近づいてくるはずです。

(1)〜(3)をやることで、最初は絶対に不可能だと思われていた「鳴っているコードを1音1音分解して当てる」ということが、相対音感の世界でできてしまうわけです。

決 して「簡単、簡単!」とは言いませんが、ちょっとしたコツをつかんで訓練すれば、それほど難しいことではなくなりますし、例えばコーヒーを飲んでいる時に ひらめいたコード進行やメロディーを五線に書き残す、なんてこともできてしまうわけです。コーヒーショップでいきなり携帯に向かって鼻歌を歌う必要は、も うありません(笑)

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