コードを聴き分けよう (1) ベース音 

単音の相対音感に慣れて来たら、和音の聴き取りに挑戦してみましょう。とてもハードルが高そうに見えますが・・・正直に言って「そんな の簡単、簡単!」とは言えないのですが(^^;)・・・いくつかの経験と、ちょっとしたコツさえつかめば、誰でもできるようになります。

「和音の聴きとり」と言っても、「無作為に慣らされた和音を分解して、すべての音を順番に当てろ」ということではありません。逆に言う と、そういうことをしようとするから、ハードルが高そうに見えてしまうのです。ここですべきことは、「コードの響きをつかむ」ということです。例えば:

このコードが、とても単純な1・3・5度のトライアドであることは、響きの単純さからなんとなく推測できるでしょう?そういうことでい いのです。では、これは?


トニックはどれですか?そう、最初と最後ですね。では真ん中は?そう。完全5度なので、Gです。ほら。単音で身につけた「音の間隔の感 覚」が活きてるでしょう?

・・・え?「『完全5度だ』とわからなかった」?大丈夫。それはまだ、「どこを聴くべきか」の簡単なコツを知らないだけです。

たくさんの音が同時に鳴っていると、その中のどの音を聴くべきか、軽いパニックになってしまいますよね。でも、大切なのはベース 音・・・つまり、一番低い音です。では、一番低い音に注意して、もう一度上の音を聴いてみましょう。

ほらね。ベースは完全5度で動いているでしょう?少なくともこれで、「このコードはトニックからドミナントに移動し、またトニックに戻 る」ということまでわかるわけです。ね?できそうでしょ?

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