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<Day 1>
ひ らめきは突然に


 
アイデアは、いつでも突然に訪れます。

晩ご飯の買出しに近所のスーパーに出かけ、野菜の棚を見ているときに、どういうわけか頭の中でメロディーが鳴り出しました。


♪なの、なの、なの、なの、なの、なの、なの・・・

見 ている景色とはなんら関連性がありません。いや、ひょっとしたら、店先にかかっていたPOP広告のどこかに「〜nano」みたいな言葉があって、それが目 に入っていたかもしれません。うっすらと記憶にはあるんですけど、ともかくそれをすごく注意して見ていたわけでもないです。で、頭の中で「なの、なの、 なの・・・」とメロディーが流れてきたわけです。お、なんだこのメロディー・・・?

早速アイデアを捕まえます。何度もメロディーを繰り返し、頭の中のピアノを弾いて指を動かしてみたりして、アイデアを形にします。周りに誰もいなければ、 iPhoneの ボイスメモに向かって歌ってみたりするんですが、ここでいきなり歌いだしたらかなりヤバい感じだったので、このときはこの方法を選びました。

と言うのは、昔はiPhoneのメモ機能を使って、音程を「ソソラソ、ソミラソ・・・」とか書いてみたりしたこともあるんですけど、こういうタイピング行 為をしているうちにメロディーが逃げちゃうことがあったんです。突然沸いたメロディーを形にするっていう、この工程が一番デリケートなんですね。例えば コーヒーを飲んでるときにこの瞬間が訪れたら、ノートと鉛筆を取り出して楽譜にすることもできます。でも、「タイピング」って違うんですよ。まして iPhoneでのタイピングっていうのは。こういう「沸いたアイデア」を形にするのには、どうしても向いてないっていうか。まどろっこしいでしょ。同じ iPhoneでも指で描くみたいにメモできるアプリとかがあるのも知ってるけど、あれで楽譜書けます?相当に難しそうでしょ。そうこうしてるうちに、アイ デアは逃げちゃう。なので、このときは頭の中でとにかく何度も繰り返して、いつもよりちょっと急いで家に帰りました(^^;)。

さて、家に帰ったら早速メモです。Macを立ち上げ、僕の相棒Reasonを起動し、ピアノ の音か何かを選んで、頭の中のメモをリアルタイムで弾いで MIDIに記録します。テープレコーダー感覚ですね。頭の中で鳴ってたコードも一緒に弾いておきましょう。

FM7−C/E−Dm7−Am7

うーん、このコードはありがちすぎるなぁ。今まで散々使ったし・・・

Am−D7−Dm9/G−CM9

2つ目のD7が大好きなんだよね。これも前に使ったことはあるけど、このサビは4回繰り返すイメージなので、最後の4回目だけは最初のアイデアを使うって ことにしてみよう。変化もつくしね。

[Am−D7−Dm9/G−C]―[Am−D7−Dm9/G−C]―[Am−D7−Dm9/G−C]―[FM7−C/E−Dm9−Am7]よし、ひとまず これで OK。では、ここから形を作っていきましょう。
 

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