<Day 6>
ビー トも味付け


 
ア レンジ作業をしているときの僕のイメージは、彫刻家が彫刻作品を削っているイメージです(彫刻なんてやったことないけど)。まず荒く形を削りだしていっ て、その後細かく調整し、磨いていく。昨日までの作業で、削るアウトラインが見えてきています。これまでも、アウトラインを作りつつアレンジ作業も並行し てやってきましたが、ここからいよいよ本格的に、曲構成を決めつつアレンジしていきます。

昨日までに作ったパーツ(イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ)を一旦すべてつないで、通して聴きます。

・・・A/Bメロがちょっと短すぎるようですね。このままサビに行っちゃうと、あっさりしすぎな感じ。3日目に作ったAメロは8小節しかないので、これを もう一度繰り返してBメロへ行きましょう。それでもまだ短いようなので、この「A-A-B」のかたまりをもう一度繰り返します。結果的に、構成は以下のよ うになります。

イントロー[A―A−B]−[A−A−B]−サビ

Aメロはベースとドラムだけ残して、歌中心。1回目の[A―A−B]は、あえてBメロまでそのまま行っちゃいます。2回目の[A−A−B]には、後で何か を足すつもりで置いておきます。

全体に、なんかひと味足りないんだよなぁ・・・賑やかさが足りないなら、パーカッションを足すのが僕の常套手段なんだけど、この曲ではそれは似合わない気 がする。そしたら・・・スネアをちょっといじってみましょうか。「nano」という言葉から連想する、分子が現れるときみたいな・・・「Phozon」っ ていうビデオゲーム、知ってます?むか〜〜しのゲームなんだけど、飛び回る原子を捕まえて指定された分子モデルを組み立てるっていう、ものすごく不思議な (異常な)コンセプトのゲームでね。そこで飛び回る原子についてた「ミョンッ!」っていう効果音。あんな感じ(わかんねぇだろうなぁ)


もひとつおまけ。裏拍のオープンハイハットも、ずっと左側だけうるさいです。これもいつもなら右側に別のハイハットを足したりするんだけど、今回はそれは したくないです。「センスのいいシンプルさ」が狙いですから。でも、それでも片側だけうるさいのはイヤなので、両側にばらしてみましょう。一回ごとにLR を変えます。


これは結構好きなやり方で、klix*ではデビュー曲の「クラスルーム・ネットワーク」で使ってます。結構 インパクトの強いやり方なので、そう何回も使え ないのが欠点といえば欠点(^^;)

このあと二回目のA-A-Bがあるので、フレーズのアレンジ的な付け足しはそこまで取っておきましょう。

2回目のA-A-Bのかたまりに入ったら、さりげなくコードバッキングでも足しましょう。目立ちすぎないように、かつ、足されたことがわかるように。決し て重くならないように。いかにもシンセっぽい音で(注文が多いな、オイ)。


2回目のBもチョイ足しします。ここにはさりげないアルペジオでも足しましょうか。ここも目立ちすぎないように。


こ れだけだと、ちょっと寂しいですね。こういうときにはパッドでコードでも足すと、まさに隙間を「埋めて(pad)」くれるんですが、気をつけないとどんど ん重くなっちゃいます。この曲では、重くなるのは致命傷。決して重くしたくないです。なので、すぐ消える音・・・いい感じのPad音のDecayを調整し て作ってみましょう。




さて、サビへの接続部ですが・・・今日はここまで。続きは明日。

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