<Day 5>
こ こでイントロ


 
前日まででメロディーの骨格はできました。ここからはアレンジ作業を本格化しつつ、曲の形を整えて いきます。

まずイントロ。イントロはとても大事です。リスナーがその後曲を引き続き聴くかどうかは、イントロの3秒で決まります。この3秒がダメだと、あとの5分が どんなに素晴らしくても、聴いてもらえません。いきなりサビから始まって、そこからイントロに入るポップス曲が多いのは、そのためです。最初の3秒でイン パクトを与えないと聴いてもらえませんからね。この曲でも、その手法はもちろん思いつきました。でも、ちょっと違うんです。なんかしっくりこない。「何が ダメなの?」ときかれてもうまく答えられないんだけど、とにかく何かが違う気がする。この曲の場合、もうちょっと軽いイントロの方がいいような気がするん です。曲を聴いてもらえないリスクは増えるけど、その手法はこれまでも何度もやってきたし、全部そんな曲じゃそれもまたワンパターンでしょ。

そこで突然ひらめいたのがペダルノート。こ こまでベタなのはめったにやらないんだけど、久しぶりに使ってみようかな。


C−D/C−Dm7/C−C

うわぁ、ベタだなぁ〜(^^;)。でも、ドラムとベースを足して、この線で攻めてみたらどうなるだろう?


このコードはもっと機械っぽく、パルスっぽいコードバッキングにしてみようか。


悪くないじゃん。ここにイントロメロディーを追加してみましょうか。

・・・とここまで来て、いきなり煮詰まりました。これができない。どんなメロディーを入れてもダサい(^^;)。よくあるんです、こういうの。ここで鉄則 2。「何をやってもダメならやらない」。無理したってロクなことない です。それより、何か別のアプローチを考えた方がずっと健全。何か具体的なメロディー を入れようとするからダサくなる。そうじゃなくて、効果音的な何か・・・例えばアルペジオとか。

こういうときReasonで便利なのが、アルペジエイター「RPG-8」。アール・ピー・ジー・エイト・・・あーるぴーじーえいと・・・あーるぺーじえい と・・・あるぺじえいと・・・ばんざーい!ばんざーい!

インストゥルメントモジュールにつないでコードを弾 くだけでアルペジオを作ってくれます。こういう煮詰まったときは、アルペジオなんかも決まったパターンじゃなくてRandomパターンがいいのよね。そう すると違う道が開ける。




ほら、見えてきた。悪くないじゃん。もっとマシンっぽい音にしてみましょう。ハイカット・ローカットしてディストーション・・・これも僕の大好きなラジオ ボイスっぽい感じ。


よし、もう一ひねり。これを一定のリズムじゃなくて、だんだん早くしたら面白そうじゃないですか?通常はアルペジオのRateを「Tempo Sync」の状態で使ってるんですが、あえて「Free Run」の状態にしてみます。で、イントロの8小節を使ってだんだん早くなるようにオートメーションをつけてみます。


イントロ終わり際も、アルペジオがきっちり終わらないように・・・ブツっと切れる感じになるように、あえて一番中途半端なレートまで引き上げるオートメー ションをつけます。

よし、今日はここまで!

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